本当に少しだけ産経新聞を見直した。

産経と言えば、まあ偏向と捏造がお得意で。朝日・毎日より頻度が遥かに高く、また前者二つと違い捏造がバレても謝罪しないという男らしい新聞です。所謂社説コーナーで漢字の誤りがやたらに多い呉智英の本で漢字ミスの見本にされてましたw)という、非常にニア麻生な知性も素晴らしい。また国保守を掲げていながら、米兵に暴行された日本人少女を執拗にセカンドレイプした花岡信昭が管理職やってるというのも凄い。隙がないというか隙だらけというか。
簡単に言うと「この新聞を愛読してたらちょっと距離を置くべき」な新聞ですね。





その産経、最近は麻生関係で、中の人明らかに2ちゃんやってるだろwという香ばしいニュース(支持率低迷直後に支持率調査方法を疑問視したり、無理矢理麻生持ち上げ記事を書いたり)が多く、注目してたんですが、今日MSNを見たら産経新聞の記事で凄いのがありまして。
それがこれだ!
麻生首相、子供らに高い支持率 小中一貫校視察で終始ご機嫌」(http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090214/plc0902141920003-n1.htm





いや、子供を使ったプロパガンダってのは別に(どうでも)良いですよ。ただこのタイトルさ、絶対嫌味だよなwwwwww
分かりますよ。僕らの麻生(笑)の支持率が高い記事をどうしても書きたかったんだよな。でも中の人が馬鹿すぎて、上手な嫌味になってしまったとwwwww嫌われ者の大人が子供と遊んでご機嫌っていう構図が既にもう笑えるのに、更に被せてくるとかw天才的すぎるw産経を見直しましたwこういう記事なら大歓迎ですwwwww
今見たら黙然日記様(http://d.hatena.ne.jp/pr3/)とも被ってなくて安心しました。今の僕の願いはただ一つだけです。ネットウヨクの皆様、是非これを使って無理矢理プロパガンダをしてください。
私、笑い死ぬ自信があります。

深夜に。

ある人の発言に影響され、ちょっとした更新をどんどんしてこうと決めました。下らないこととかもっと書こうと思います。で、無駄な更新をば。
与えられた仕事を消化しつつ課題の小論文を作成してます。服とか本とか買ってストレス解消しつつ。今月こんなんばっかだわ。



服って良いよね。簡単に自尊心が満足するし、なんとなく自己表現した気分になるし。なんか過去の自分と手を切ってイケメンになった気になれるんだよねー。
ちなみに私、①服に金をかけないオレってカッコイイと思ってる奴、②とにかく黒ばっか着てる奴が嫌いです。あ、でも①な人が「あいつのファッションはないわw」とか上から目線な評論をしてるのを聞くのはスキです。下の人が上からものを言ってるのを見るのは、ウザ面白くて良いですよね。
精々へりくだっていこうと再確認する毎日。

イタロ・カルヴィーノ『見えない都市』

私は生まれてからずっと東京で暮らしている。多少は移動があるが、常に中央線沿いという中途半端な都会で生きてきた。勿論キャンプやら旅行やらに行くのは好きだが、それはあくまで日常と乖離した「異物」としてそれを楽しんでいるにすぎない。私の日常は東京と共にあった。
だからだろう、私の記憶は東京と共に存在している。田舎の人に言わせれば東京は殺風景だそうだが、私の目にはそれは非常に美しく映る。といっても、東京タワー・六本木ヒルズのような小奇麗な観光名所じゃない。寂れたビルや早朝の駐車場、夜の高架下など、どこにでもある普通の場所だ。それらの光景は私の中の記憶と結びついていて、見ている私を非常にセンチメンタルにする。
これは本当は寂しい事なのかもしれない(年配の方に現代っ子は単調な都会で暮らさねばならず可哀相だと言われると、そうかもしれないとも思う)。だが、少なくとも私にとってはそれはかけがえのないものであり、私はそれを偏愛している。私は薄汚れた東京が好きなのだ。





私は都市好きで幻想文学好きなもので、そういったジャンルの本があると興奮する。その中でも特に良かったのが、今回紹介させていただく小説である、現代イタリアの作家イタロ・カルヴィーノの著作『見えない都市』だ。
この話には一応筋があるが、別にそれはどうでもいい。読むべきはひたすら繰り返される、世界中の何処にもない都市の物語だ。それらは一つにつき1〜2ページという短さながら、美しい幻想を私にもたらしてくれる。私はこれを読んでいる間本当に楽しい時間を満喫し、読後に少しだけ哀しい気分になる。恐らく、私はこれを読むことで、大都市東京に関する甘美な記憶を繰り返し味わっているのだろう。





この小説は好き嫌いが分かれると思う。だが、都会で人生を送ってきた人なら、このセンチメンタリズムは理解し易いのではないだろうか。理解出来ない者がどう言おうとかまわないが、大都市には確かに広大な謎と魅力を秘めており、それはある種の人間を惹きつける。この魅力が分かる方には、本作は最高の愉悦となるだろう。千円札でお釣りが来る程度の金を払ってこの小説を買って読むことにより、存在しない無数の美しい都市達、記憶の中にのみ存在する都市達を観光する事が出来るのだ。それも好きな時に、好きな時間だけ。これは麻薬的な悦楽である。
一読をお勧めする。

馬鹿すぎる。

例の中川財務相ですよ。
どう考えても酔っ払ってる。以前から飲酒癖は酷かったようで、何度か週刊誌にもとりあげられているのに、またやらかした。
「以前から酒呑みで酔っ払っては週刊誌ざたになっていた」奴がベロベロになっていて、偶然「風邪薬と疲労」ですか。ふーん。それって「民主党政権になったら突然日本が崩壊する」位の確率ですよね。こんな言い草誰が信じるんだよ。
というかそもそも(どうせ酒だろうが)風邪だとしてもそんな状態で公的職務をこなせる訳がないだろうが。



馬鹿がいるのはしょうがない。
だが、世の中にはそれでもこの馬鹿を擁護するという愚行をする大馬鹿がいるんで。



さて、大馬鹿はどうやって擁護するのかというと、
◇「彼は極右政治家だから批判するのはネトサヨファシスト
◇「マスゴミがいってるから全て嘘」
◇「薬物を盛られた可能性がある」

んだとさ(ああ、昔に戻りたい様http://aruite5.blog.shinobi.jp/Entry/1122/の記事の下部コメント参照)。
必死過ぎるwwwwwwwwww
誤解のないように言っておくが、殆どの人は擁護していない。活動家(笑)の方々が必死に頑張ってますw
保守だから馬鹿、リベラルだから売国という訳じゃない。



えーと。とりあえず俺も三つ言わせて貰おうか。
◇こんな言い訳を信じる奴は「民主党政権になったら突然日本が崩壊する」なんてデマを信じる奴しかいないだろw擁護の脳内がお花畑過ぎて、擁護にすらなってねえwwwwwwwwww面白えwwwwwwwwww
◇永田偽メール事件で永田を擁護した左派っていましたっけ?右派の方々、左派以下になっていいんですかね?まずは身内から正すことをすべきでしょうに。
◇大馬鹿が彼を必死に擁護して留任し、結果として勿論内閣の支持率が更に下がりネトウヨ涙目wになるのを私個人としては希望します。活動家(笑)の皆さん頑張ってーw



最後に。
私は今回の件で、「民主党政権になったら突然日本が崩壊する」と言ってる人達の情報よりは、腐ってもマスコミを信じるべきだと再確認しました。勿論、新聞や書籍、ネットなどから多角的に考える必要はあります。
南京事件捏造(被害者0)」や「国籍法で不法外国人が増加」など、最高裁で根拠が不明瞭であるとして退けられた駄法螺を妄信している連中は、まさに情報弱者と呼んで差し支えないでしょう。こういう連中を「ネットウヨク」というんです。

そういや

明日バレンタインデーだったんですね。チョコ貰ったな。
ありがとよ!

ついでに今年からやたらプッシュされてる、バレンタインデーの男性からのプレゼントってどうなんだろ。西洋風っていうけど本当かいな。どうせ義理なんだし、お返しで出費がかさむ一方ってのは勘弁願いたいよ、本当。金ねぇよ。

「陰謀論」の見方。

きまぐれな日々様
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-843.html
の記事「支持率が14%に低下した麻生太郎は総理大臣の器にあらず」より。
麻生関連のネタは顔真っ赤になる人が多くて芳ばしいですよね。
という訳で、麻生内閣(というよりはその支持のされ方)に関して、ちょっと気になる事があるんで書いておく。



最近、ますます麻生内閣が国民の支持を失っている。これは当然の話である。既成権益の保護と責任逃れに四苦八苦する内閣に支持が集まる筈もない。
ついに支持率14%まで低下したという数字さえ出ている。支持を失えば調査される支持率を下がる、これも当然である。勿論調査によってばらつきはあるが、しっかりとした新聞・組織による最近の麻生内閣支持率の調査はおおむね20%より低い数値が出ている。
私はこの惨状が全てを物語っていると感じている。最近の麻生内閣は、まさに国民に見放された内閣だといえるだろう。これに関して私自身による拙い文章よりも、上記の記事を参照していただきたい。私が付け加えるべき事は何もない。



が、この「当然」に納得できない人種もいる。所謂ネットウヨクという連中である。
最初に断っておくが、私は保守が悪いとか右派が低能だと言いたい訳ではない(右派にも左派にも残念な人はいるし、同時にその事実がそれぞれの政治的立場を否定するものでない事も理解している)。ただし、現実から目をそらして「国に害を与える愛国運動」を繰り広げる連中は非難されるべきであろうと考えている。
ネットウヨクとは具体的にどういう風な思考なのかを見ていただこう。上記の記事のコメントにも早速一人出現している。



「どうして支持率が下がっているか知ってますか? マスコミがいかに偏見報道しているかご存知ですか?残念ながらあなたの主張はあまりにも安易です。」


文章もろくに書けない彼の代筆をしてあげよう。かれはこう主張したいのである。
「マスコミが民主党ばかり偏向報道しているから、支持率が下がるんだ!麻生を支持しない連中は皆マスコミに洗脳されている!」
これで脱力した人はまだ甘い。ネットウヨク様の中には、「支持率は本当は下がっていない!マスコミの陰謀だ!」と主張する人さえ居るのだから(ついでにこれを取り上げた新聞もあった。な、産経新聞さん)。
ついでに書いておくと、彼は「偏向報道」と「偏見報道」を間違えている上に、主張が安易だと非難する割には、偏見報道(笑)とやらに関する明確な根拠を一切提示できていない。



まず大前提として、マスコミは容易に偏向報道をするという事実を確認しておきたい。小泉フィーバーというものの一部はマスコミによって作られたという事は否定し難いだろう。勿論ネットウヨクの主張するそれとは異なるだろうが、マスコミは受け取り手が見たいものを報道するという傾向があるのは間違いない。
次に、彼の主張の誤りについて触れたい。「民主党への偏向報道」なんてものが本当に存在しているのか。
確かに自民党に関するニュースは多い。しかしそれは政権政党だから当然の事であろう(逆に民主党に関するニュースは明らかに自民党より少ない)。問題は、自民党に関するニュースにその支持率を引き上げるものが殆どないという事実なのである(小泉は報道の多さを利用してパフォーマンスを行い、支持率をかき集めた)。だからこそ、自民党の凋落にも関わらず野党が躍進出来ていないのであって、もし仮に「民主党への偏向報道」が本当になされていたのならば、現在において民主党の支持率がここまで伸び悩む事はなかっただろう。
今回の支持率の急落は麻生内閣無為無策が報道され続けた結果」なのであろう。国民が麻生内閣自民党を見限り、「その他の何か」を選んでいるという現実がある。もし麻生内閣がばら撒きを見直す・経団連公明党と手を切る・不当に低い法人税を引き上げる・巨大宗教法人に税金を課すといった本当に必要な「改革」をすれば、その報道量によって麻生内閣は再生出来るだろう。現状では望むべくも無いが。



ネットウヨクは自分の見たいものしか見ない。マスコミから伝えられる現実を否定するには、マスコミを否定するしかないのだろう。現実から目をそらす為に行われる、世界が巨大な陰謀を行い自分達から真実を隠しているという主張を「陰謀論」と呼ぶが、彼らの主張はまさにこれに当てはまる。マスコミを信じない彼らの信じるものは、一部のネットの情報である。
だが、彼らが信じる「ネット」というメディアこそが、現在最も偏向しているものなのである。2ちゃんねるなどの匿名掲示板は勿論、YAHOO!NEWSの読者による投票(「コミンテルン」タモガミが根拠として提示して失笑を買ったのは記憶に新しい)でも、少数の人間が特定の記事に複数投票して操作を行っている事が明らかとなっている(記事はhttp://www.asahi.com/digital/internet/TKY200902100184.htmlを参照)。特定の人間によって調査されたり、ノイジーマイノリティが操作しているような支持率と、学問的手法に基づいて行われている支持率のどちらが信頼に足るのかは言うまでもないだろう。



付け加えると、彼らが民主党を非難するのは「中国・韓国に弱腰だから」らしい。自民党が戦後長らく米国にすり寄って国民の血税を垂れ流し、巨大宗教団体の代理政党、選挙に障害者を利用した政党と手を繋いでいるのは無視して、「これからそうなる可能性がある」事を非難する人間が愛国的だとは、私には到底考えられない。
こいつらの愛国心とは、米軍に暴行された少女にセカンドレイプを繰り返した花岡信昭、及びその所属団体である産経新聞と同様であろう愛国者のふりをする「特定の国が嫌い」なだけの人間は、自国の少女が暴行を受けても非難さえしないどころか、被害者を中傷することさえ辞さないのである。



ネットウヨクは根拠の無い一部のネットの情報を妄信し、書籍・新聞・テレビを無視する。
たしかにマスコミには偏向しやすい性質がある。しかし陰謀論を妄信し、自分の気に入る情報以外は全て偏向されていると考えるのはそれ以上の誤りである。これこそが「安易な主張」であろう。

カート・ヴォネガット・ジュニア『猫のゆりかご』

なんか日本人が続いたんで、たまには洋モノを。



カート・ヴォネガット・ジュニアは特にアメリカにおいて非常に著名な作家の一人である。特に大学生などに人気の作家らしい。で、そのブレイクのきっかけとなったのが本作『猫のゆりかご』である。
この人の著作で有名なのは、やはりドレスデン空爆を扱った名著『スローターハウス5』であろう。確か、以前筒井康隆氏が小説オールタイムベスト1にあげていたのがこれであったと記憶している。確かにこれも非常に好きな小説の一つではあるし、客観的に見て素晴らしい完成度の作品だという事には同意するしかない。
だが、私個人としては「カート・ヴォネガット・ジュニアといいえば『スローターハウス5』」という認識が気に入らないのも事実でして。今回、この小説をとりあげて軽く紹介したい。



まず最初に言うべきは、これが終末小説だという事だ。
終末小説という小説ジャンルは、主に「何らかの理由で世界が崩壊し、人間は全滅もしくはそれに近い状態となる」小説の事だ(気になる方は季刊『幻想小説』の終末小説特集でも読んでください)。
そしてこのジャンルにおいて非常に強い影響力を持っているイメージとして「キリスト教的終末」というのがある。つまり黙示録的なイメージによる終末って事ですね。欧米の終末小説において、キリスト教な終末観が存在しない終末小説は非常に稀である。世界の終わりが如何なる理由であれ、大抵その後ろにキリスト教的な救い(特定の信者のみの救い)というイメージがへばりついている。その数少ない例外の一つが本作である。



この小説世界において、キリスト教的な立場にある宗教がボコノン教である。そして、このボコノン教という宗教が本当にふざけているのだ(何しろ、ボコノン教における聖書には最初に「ここに書いてある事は全て嘘である」と明記されているんだから)。
そう、この小説はボコノン教による「最後の審判」の話なのだ。天才科学者が作り出した物質が世界を破滅させ、主人公を中心とするごく僅かな人間を除いて人類を死滅させるというハードな筋ながら、これには全く悲劇的ムードはない。当然である。ボコノン教自体が完全にふざけているんだから。この小説における世界の終末は、まるで酷すぎて笑えないブラックジョークのようである。全く下らない事が原因で、世界はあっさり滅びる。馬鹿げた宗教の馬鹿げた予言どおりに。
ただ、そのあまりの酷さ・虚しさは、ある意味においては世界の崩壊にふさわしいものかもしれないとも思う。人間が作り上げた馬鹿げた世界が、馬鹿げた宗教と馬鹿げた人間によって、馬鹿馬鹿しく終わるのだ。ある意味ではそれは最高のエンディングと言えるのかも知れない。読後の虚脱感は、馬鹿が世界を崩壊させかねない武器を所持していながら、何一つ出来る事がない現在の我々にこそふさわしいものだろうと思う。
馬鹿が世界を終わらせる事が出来る(つい先日まで、英語もろくにしゃべれないキリスト教原理主義者ブッシュが核のスイッチを握ってたのを私は覚えている)現代において、宗教的な終末を描く際には、やはりその宗教は馬鹿げたものでなければならなかっただろう。その意味では、この小説は終末小説の中でも最も現代的だとさえ言えるかもしれない。



とにかく、この小説におけるボコノン教の強烈なイメージは一度味わっていただきたい。私の知っている限りでは最高の宗教である。ついでに今なら、カート・ヴォネガット・ジュニアの本は書店に平積みされているしね。
一読をお勧めする。